独学で初段になるための将棋の勉強方法
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独学で初段を目指すための効率的な勉強法をまとめておきます。
7手詰までの詰将棋を繰り返し解く
3手詰から挑戦します。
盤と駒を使わず、頭の中で盤と駒をイメージして駒を動かします。
3手詰に慣れたら、5手詰めに進みます。
最終的には7手詰くらいまでの詰め将棋本を繰り返し解くことです。
7手を頭の中で動かせるまで頑張ります。
同じ問題を何度も解きます。解くというより暗記に近いです。
7手詰めの本までは解かないで、いきなり答えをみて暗記をするだけでもいいです。
正確には終盤の詰め手筋のイディオムを丸暗記します。
やっていくと気がつきますが、3手詰が基本で、5手、7手は3手詰めの組み合わせだということに気がつきます。
同じ問題を繰り返し解くのは意味があるのだろうか、というのが筆者の疑問でした。
結果としては、この繰り返し解く方法が棋力向上に貢献しました。
おそらく脳内に盤と駒を作る基礎トレーニングとして有効なのだと思われます。
読みの基礎訓練としての詰将棋
詰将棋は最終盤だけでなく読みの筋肉トレーニングとしての意味もあります。
自分の手に対して相手の最善手を予想し、その手に対して自分の手を決める。これが3手の読み。
さらにその手に対する相手の最善手を予想し、自分の手を考える。これが5手の読みです。
この読みの練習は実戦でも基礎になります(特に中盤以降)。
中盤以降、この読みが実戦でも複数パターンができるようなり、自分なりに「形勢判断」ができるようになればとっくに初段を超えています。
この読みの力を支える基礎トレーニングが詰将棋なのだという考え方です。
高橋道雄さんの詰将棋本シリーズ
創元社から出ている高橋道雄さんのシリーズが実戦型でおすすめです。
「実戦の終盤戦を指しているような気分で詰将棋を楽しもう」と前書きに書かれている通り、実際の終盤で出てくる局面ばかりの問題で臨場感があります。
美濃囲い、銀冠、中住まい、舟囲い、穴熊など実際の囲いが出てきて、玉の位置は右上だけでなく、左上や中央にあるのでリアルです。このシリーズは1〜9手詰まで発売されています。
素直な詰み筋の問題が多いです。難易度が実際の終盤に近いと言えます。
デザイン性に優れたハンドブックシリーズ
浦野真彦さんのハンドブックシリーズは人気シリーズです。1手詰から7手詰まで出ています。
特徴はデザインの美しさです。
問題自体が駒が少なくシンプルです。そのためいろんな局面で応用がききます。
本で使われている書体やレイアウト(見開きで4問構成のレイアウト)が美しいです。紙も良いです。繰り返し読むほど手に馴染んできます。
プロ棋士の今泉健司さんは、アマチュア時代にこのハンドブックシリーズを毎日800問繰り返し解いていたそうです(『介護士からプロ棋士へ 大器じゃないけど、晩成しました』(講談社)より)。
実際に今泉さんが介護の仕事の休憩に高速でハンドブックを解いている映像を観たことがあります。
日本将棋連盟の将棋道場に行くとハンドブックシリーズをウォーミングアップに読んでいる人たちを見ます。
終盤の入門書を読んでみよう
ある程度実戦を経験したら、終盤戦の理論書を読んできましょう。
『終盤戦のストラテジー』がおすすめです。
終盤の攻め方、受け方が級位者向けにやさしく書かれています。
ある程度実戦をこなした後に、また読み返すと身につくと思います。
5手詰に慣れてきたら必至を学ぶ
5手詰に慣れてきたら取り組んで欲しいのが「必至」です。
終盤では王手をしていくと逃げられてしまうことが多いです。玉の動ける範囲を狭くして、「必至」を狙うことが多いです。
「必至」とは次の手番で相手の玉が必ず詰む状態のことです。相手玉に受けがある場合は「詰めろ」と言います。必至とは「受けのない詰めろ」です。
関連記事:「詰み・詰めろ・必至」
必至は森けい二さんの『寄せが見える本 〈基礎編〉』が入門書としておすすめです。詰将棋よりはるかに読む量が多いことがわかります。
金子タカシさんの『寄せの手筋200』も定番書です。
7手詰が慣れてきたら『羽生善治の終盤術』に挑戦
『羽生善治の終盤術』シリーズは終盤の名著です。次の一手形式で終盤の感覚が学べます。
1巻から3巻まで出ています。
1巻は終盤の手前あたり、2巻は終盤の後半あたりの本です。3巻は囲いの崩し方がまとまっています。
難易度は、3巻→2巻→1巻の順に難しくなります。
筆者は1巻と2巻を繰り返し読みました。
時間がない方は2巻だけでも読んでみてください。ベーシックな終盤の指し方が学べます。
終盤の勉強を最優先に
一日に使える勉強時間と集中力は限られています。
初段までは終盤の勉強を最優先に時間を使いましょう。
乱暴な話ですが、初段までは終盤力だけでいけます。
それだけ将棋は終盤の重要性が高いゲームです。
終盤が弱いと、序盤・中盤で築いたポイントがあっさり消えて、逆転されます。
逆に、終盤が強ければ序盤・中盤で不利になっても逆転できます。
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「初段を目指す勉強分野(序盤・中盤・終盤)の時間配分」
その他の勉強法
終盤の勉強法をご紹介しました。
序盤・中盤の勉強法についてはAmazon電子書籍『完全独学で初段を目指す将棋勉強法』でも紹介しております。興味ある方はご覧ください。
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