成る・成らない
駒は敵陣に入ると裏面に変わって成ることができます。将棋盤の向こう三段を敵陣といい、手前三段を自陣と言います。
歩・香・桂・銀は、と金・成香・成桂・成銀へ
歩、香、桂、銀は敵陣に入ると成ることができます。歩はと金、香は成香(なりきょう)、桂は成桂(なりけい)、銀は成銀に変わります。動かし方は金と同じになります。元の駒の動かし方は消えてしまいます。一度成ってしまうと成った駒は敵陣を外れても元には戻れず成ったままです。そのためわざと成らない場合もあります。
飛は龍、角は馬へ
飛と角は成ると飛は龍、角は馬に変わります。
龍は飛車の動きに加えて、斜め前と斜め後ろを1マス動かすことができます。馬は角の動きに加えて、上下左右を1マス動かすことができます。飛と角は元の駒の性質を保ったままパワーアップできるのです。
龍と馬は全方向に移動できるのです。龍と馬は強力なので、なるべく成らせずに戦いをすることが重要です。
成れない駒
金と玉は相手陣に入っても成れません。駒の裏側は何も書いてありません。
成らなくてはいけない場合
成るか成らないかは選べるのですが、成らなくてはいけないケースもあります。
歩、香、桂はバックができない駒ですので、歩と香は一段目に進める時は、成るしかありません。桂は一〜二段目に動かす時は成るしかありません。
仮に成らない場合は、これらの駒は次に動かせなくなってしまうからです。
成らない方が得な場合
例えば下図のように銀は敵陣に入っていますが、わざと成らずに銀のままです。これは次に狙いがあります。
斜め後ろに下がる時に成って、成銀に変わりました。これで角にあたっています。斜め後ろに下がるために、銀を成らずにいたのです。
成らないケースは銀でよく見かけます。銀のままの方が選択肢が広い場合があるのです。香と桂も成らない場面がありますので、先の展開を読んで成るか成らないを決めます。特に終盤では成る・成らないで間違えると逆転されてしまうこともあります。
Amazonで電子書籍『完全独学で初段を目指す将棋勉強法』を販売しております。本記事で勉強法に興味を持たれた方はご支援をよろしくお願いいたします。