大駒を近づける歩
下図は先手が穴熊に囲おうとした時に、後手が8五桂と跳ねた局面です。
先手は▲6八角とかわし、後手は△6五歩と突きました。
そのままにしておくと△6六歩▲同銀に、△6五歩と叩かれます。▲5五銀と逃げても△5四歩と突かれます。角のラインに玉が入っているので攻めが厳しく、銀だけでなく金も取られそうです。
▲5五歩と受けるのが手筋です。何も利いていない地点に歩を突きます。
△同角▲8六歩で下図。歩を犠牲にすることで角を近づけました。
△6六歩と取り込み▲同銀で下図。これが歩で近づけた効果で角に当たります。後手は角を引くしかありません。先手は8五の桂を取ることができます。
飛や角に対する歩の有名な手筋です。飛や角は接近戦に弱いため、歩で近づけると受けやすいのです。
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